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旅への誘い 2



NO,6 『アズレージョが物語る』



アズレージョが物語る

 大航海時代からの遺産に埋もれ、現在もなを、それに頼り切って生活を営ん
でいる「ポルト」の住人達。彼らの住むこの街は、歴史地区と呼ばれ世界遺産
にも登録されている。
 旅人にはちょうどいい広さのこの街を歩いてみると、迷路のように路地が広が
り、高台からはオレンジ色をした瓦屋根の建物が、ところせましと建てられてい
るこがわかります。
 かつて、そんな建物は、「アズレージョ」と呼ばれる、澄んだ青色の化粧タイル
で覆われ、そこには神話や風景をモチーフとした絵が描写されていたといいま
す。しかし、現在では、それを修復する技術もなく、修復する気もないようで、寂
しく残骸のみが残されている状態です。しかし、まったく当時を忍ばせる「アズレ
ージョ」が残っていないわけではなく、その一部は駅や公共施設、そして点在す
る教会で垣間見ることができます。
 路地を迷いながら、そんな教会を巡っていると、突如現れる不思議なまでに美
しい「アズレージョ」に、何かを語りかけられるような気がしてくることでしょう。
 「アズレージョ」は、何を物語っているのでしょうか?それは多分、ポルトガル
が繁栄し世界を席巻したした時代のこと。そして、神秘的だった、かつての街に
ついてではないでしょうか?
 この街の静かな夜に、名産のポートワインを飲のみながら、そんな事を考える
のもいいのではないでしょうか。





NO,7 『妖艶な城塞』



妖艶な城塞

 ベネティクト派の修道院として現在に至る「モンサンミッシェル」は、フランスの
西 ノルマンディー地方の湾に浮ぶ、勇壮な修道院である。
 8世紀 司教オベールがサンミッシェルのお告げを聞いたことから、山頂に小さ
なお堂が建てられ、後にフランスの歴史と共に増築され城塞となり政治犯の牢
獄ともなって、現在の姿になたのだそうである。しかし、その姿は「修道院」とい
うよりも、やはり「城塞」といたほうがそれらしでしょう。
 ここ「モンサンミッシェル」を訪れたのなら、歴史がどうだ、その背景がどうだな
どと細かいことを考えることよりも、内部をゆっくりと巡ったのちに、外に出て、そ
の姿をノンビリと眺めているのがよいでしょう。なぜならば、「モンサンミッシェル」
は、時に移り変わりと共に、まったく違った表情を見せてくれるからなのです。1
0m以上もあるという潮の干満の差によって、周囲の様子は一変します。さら
に、昼間には冴え渡った空の下 ただただすばらしいの一語に尽きるその姿
が、夕暮れ時には、夕日を背に悠然とした姿にかわり、夜にはライトアップさ
れ、闇夜に浮ぶ空中都市のようにも見えることでしょう。さらには朝日と共に見
る「モンサンミッシェル」は、日の光、空の色、そしてどこまでも続く海に牧草地
の色があいまった、幻想的なコントラストのなか、赤でもなく青でもなく、茶色で
もなく黒でもなく、はたまた黄色でもなく緑でもない、神秘的な色に染まり、その
姿は、まさに「妖艶な城壁」とでも言わんばかりの姿に見えることでしょう。
 遺跡や教会、建物などを見学するのもいいですが、時には、自然の中にたた
ずむそれらの姿を、ノンビリとリラックスしながら眺めているのもいいかもしれま
せんね。今までイメージとは、まったく違った情景を目にすることが出来るかもし
れません。





NO,8 『ガンガーの 力』



【 ガンガーの 力 】

 ガンジス川は、河そのものが神格化され、女神として崇られていることから、
インドでは「母なる聖河ガンガー」と呼ばれている。
 その響きからも神秘的な力を感じることが出来るだろうが、訪れた者にとって
は目の前に広がる世界もまた、神秘の世界に写ることだろ・・・
 
 そこでは朝早くから、罪を洗い流す為に沐浴する人々の姿がある。
しかしその横では、泡立てた石鹸で全身を覆い、ごしごしと体を洗っている人が
いる。さらに洋服を引き散れんばかりに岩にぶつけ洗濯に精を出す人もいる。
瞑想をする人の横には、非合法な事をしてしまい、この世の者とは思えないほ
ど爛々と目を輝かせ、訳のわからない事を口走っている人もいるし、昨晩飲ん
だラッシーのお陰で、眠りからさめない人もいる。信仰を無視したような度派手
でイヤラシイロゴの入った古着や使わなくなったモノを無理やり嫌がる人に受け
取らせている人がいたと思えば、「身ぐるみ剥がされた!」と叫んでいる、素っ
裸の人もいる。物売り達は同じものを売り歩くも、なぜだかその値段が極端に
違い、原価の何倍もの価格で御土産を売りつける人がいたと思えば、何十倍・
何百倍もの価格で、たくさん買っている人もいる。ワイルドさを誇示する為、河原
で野宿したことを自慢げに話しだす人がいたと思えば、話が終わる前にマラリ
ヤに刺された局部が腫上り、卒倒してしまっている。献花の花を売ろうと駈けず
りまわる人もいれば、売り子から逃げ回っている人もいる。なぜだか行き交う人
に住所を書くようにとノートを差し出す人がいるが、ノートを見るや「この人危険、
関わったら死ぬで〜by北島○郎」と犯罪防止に力を注ぐ人もいるし、いやらしい
親切心から正確に住所を書き、メールアドレスにプリクラまで張ってしまって、
後々酷い目にあう予定の人もいる。使いみちのない小銭を、さらに小額の小銭
に替えてくれる人がいたと思えば、両替したてのそんな小銭にたかる人もいる。
野良ヤギの乳をその場で搾るチャイ(紅茶)屋のチャイに感動している人がいた
かと思えば、そんなチャイは不衛生だと叫びながら、昨日買った飲みかけのミ
ネラルウォーターを飲んで、お腹をくだしている人がいる。油を体に塗りたくり体
を鍛ている人がいたかと思えば、聖なる野良牛に追われ、汗だくになって走って
いる人もいる。牛の糞をこねて燃料を作る人もいれば、それが何かわからず喜
んで触ている人がいる。勝手に体をマッサージして代金を請求する人もいれ
ば、ボートで沖合いまで行き、いい思いをしたと思った瞬間に高額な代金を請
求され青くなっている人もいる。物乞いする子供達を見て涙する、自称善人とい
う思い込みの激しい人もいるが、そんな姿を見て呆れている人もいる。意味もな
く泳ぎ出す人もいれば、水草に足を取られ溺れている人もいるし、それを助ける
為に必死になっている人もいる。出会った人と取りあえず自己紹介をしたつもり
が、こんなところにも関わらず名前ではなく会社名や大学名を自慢げに口走る
愚かな人がいたと思えば、喧嘩3段やら流離の音楽家など自称を名乗る仙人
のような人もいる。川に泳ぐ淡水イルカの写真を撮ったつもりが、家畜の死骸や
火葬されず流れている死体しか写っておらず、悲鳴をあげている人がいる。火
葬場では人生をまっとうした人が焼かれ、その周りには、聖なる野良牛や野良
犬が何かを狙い目を輝かせてる。さらには流された灰の中から金目のものを見
つけ出そうと、ザルでなにやらをさらっている人もいる。そんは人たちを見て野
蛮だと言いながら、撮ってはいけない火葬場の様子をカメラに収めている人も
いる。
 ここにはまだまだ、たくさんの人がいて、人目を気にせず、皆 何かを黙々と
行っている。

 そう、ガンガーの前では、すべての人が理性のままに、そして偽りで覆い隠す
ことのない、現実の世界広がっているのである。まさにそれが神秘であり、そう
させる力こそ【ガンガーの力】なのかもしれない・・・





NO,9 『落ちそうで落ちない転がらない!



【 落ちそうで落ちない転がらない! 】


 不思議なもモノというのは、こういうモノをいうのだろう。
山の頂に、ちょこんと大きな丸い岩が乗っかっている。この岩がどうしてここにあ
るのか、「まんが日本昔話し」的な話が残っていると楽しいのだが、誰もそれを
知らないのだという。

 ミャンマーの首都ヤンゴンの北東70キロにあるバゴーの村から、バスに乗りト
ラックに乗り換え、さらに歩いた山の山頂にあるのが、この「チャイティーヨーパ
ゴタ」のゴールデンロックである。世界には、これに似たものがいくつかあるが、
ゴールデンロックが一番高い場所にある、落ちそうで落ちない巨大な岩であり、
一番綺麗に化粧がされた岩であろう。何せ金箔で覆われているのである。
 
 こういったモノを前にした時、何を考えればいいのだろうか?
それはいたって簡単なこと!こういったモノを前にしたら、どうしたこうしたと何
かを考えるよりも、ぽかんと口をあけ、ぼーっと眺めているのが一番いい。余計
なことを何も考えずとも、誰が作ったわけでもなく、歴史に何かを刻んだわけで
もない、西洋の遺物とちがって着色されたストーリもないただの岩なのだから、
何かを考える必要がないのである。とはいえ、仏陀の聖髪が2本 岩の上の尖っ
た塔の中に安置されており、神聖な岩であることだけは忘れてはいけないが、
だからこそ、落ちそう落ちない転がらないこの岩を眺めながら、無になって眺め
ているのがいいでしょ。 この岩を、ボーっと口をあけながら眺めていると、なん
だかとっても頭の中がさわやかな感じになってくると思います。
なぜなら それはそこに行けばわかること思いますよ!




                       
                    





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